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「今日は早上がりだよ」
よっちゃんが言った。
せっかくの金曜日。
「夜ご飯を一緒に食べて帰ろうよ」
約束ができた。
僕たちはめったに外食をしない。
よっちゃんは贅沢をしたがらないし、庶民的でしょうもない話がずっとできる店が好きだ。
新しいお店を開拓する事もないので、僕が新しいレパートリーを増やしてあげている。
早めに仕事を終わらせて、何が食べたいか考えてみた。
頭の中で街中を散策する。
そういえば駅の近くのハンバーグ屋さんが、この前広報誌に載っていた。
僕の提案を快く承諾してくれる。
あいにく目的のお店は混雑していて、少し待つ必要があった。
2人に絶対ここという信念はないので、あっさり別のハンバーグ屋さんに変更した。
よっちゃんは、異動のモチベーションがあがってきたみたいだ。
「図書館でウイスキーの本を借りないとね」
一緒に家路に着く。
バスを待つ。
日常の中の非日常。
「あのお店のハンバーグはちょっとイマイチだったね」
24:36